駅前の痩せた木の下で
大 好きなタバコに 僕は火をつける
大きな息を 白く吐き出して
僕は 嫌なこと ひとつ 忘れる
借りっぱなしの 古い約束を
あわただ しい日々で 擦り減らして
この都会に 何があるのか
そんな ことさえも わから なくなる
遠く 遠く 遠く 離れていても
この 胸の痛み 消えないなら
きっと独りで も 平気だよね
君に似た声を いつか聞いたよ
喧騒の駆け抜け た ほんの静寂に
駅前の痩せた木の下で
桃色 の粒を 僕は見つけたよ
狂い咲いた 夢か 涙か
僕は 君のこと ひとつ 忘れる