強引な右折車に阻まれ 立ち止まった交差点上
起きた瞬間から感じていた 何だかよくないタイミング
小さく舌打ちでまた歩き出す
衝動は支配者の如く暴れまわっては案の定
ここぞという時消えてなくなる 絶妙にずるくすり抜ける
昨日泣いた理由なんて忘れた
私の中で渦巻いてる 矛盾なんかはもう慣れたし
不当な扱いに牙を むくなんてこともう疲れたけど
真夜中の国道沿いで酔った頭をうなだれる
固く 握っていた左 手ゆっくりとほどいていく
彼がくれたあの言葉は軽い嫉妬を伴って
それでも私のこの胸で小さく足踏みをする
成功は高飛車な態度で チャンスはいつでも正攻法
やたら風が強いこの街で 私無駄に元気よ、君はどう?
どうやら私はまだ懲りてない
切実な私の悩みは日没と共に持ち越され
曖昧な答えで切り抜ける そんなこと上手くなったって
真夜中の国道沿いで酔った頭で考える
固く閉じた 瞼の裏にあの日の私が映る
彼が見せたあの笑顔の意味を ようやく掴みかけ
今さら私の この胸に小さなトゲを刺したの
失くしたもの 新たに得たもの 天秤にかけて量っても
どちらに傾くこともなくて 妙に納得したりして
思い過ごしと言われれば 反論の余地はないけど
終わりかもなんてよぎる時 思わずよそ見する時
彼が私に問いかける 「元気ですか?」 の一言が
こうしてまた歩き始める背中を 押してくれるの